外反母趾(がいはんぼし)とは

我慢強いことで定評のあった女子マラソンの土佐礼子選手が、晴れ舞台の北京オリンピックのマラソンで途中棄権を余儀なくされた「外反母趾(がいはんぼし)」とはどのようなものでしょうか?

母趾とは親指のことです

外反母趾とは文字通り「親指が変形して小指の方へ曲がっている状態」のことで、身体の中心線から見て親指が外側に曲がっているために外反母趾とよばれています。

X線写真で親指の骨の角度をみたとき、外反母趾角が25度以上になると痛みが出やすくなります。

足を上から見ると母趾の外反なのですが、実際はずっと複雑な変化を伴なっています。足の指ばかりでなく、踵までも足の構造が立体的に変化することがあります。

外反母趾はヒールの高い先細の靴が原因で起こる」といわれていますが、実際には子供や男性にも見られ、多くは足の横アーチを形成している中足関節の靭帯が緩んでしまうことが原因です。

先細の靴が足の指を圧迫することよりも、靴がぬげないよう足指を上げるように縮めて歩いたり、足底筋が発達不足で身体のバランスを靴に頼ってしまったりすることが外反母趾に関係するといわれ、靴そのものは二次的な原因と考えられています。   続きを読む

外反母趾の手術

外反母趾の進行は以下の4期に分類されています。

可逆期(代償期)
親指の外反が、靴を脱ぐ、マッサージした場合にもとに戻る状態。

拘縮期(非代償期)
関節の炎症等が起こり靭帯などが固まってもとに戻らない状態。

進行期(増悪期)
外反が自然に進行し、立っているだけでより外に曲がって行く状態。

終末期
親指が他の指に重なり、親指の関節が脱臼したような状態。

外反母趾の治療は、可逆期や拘縮期には、鎮痛消炎剤を塗ったうえで親指に包帯を巻いたり、指の間を広げる装具を取り付けて矯正すれば治ります。

適切な保存療法を試みてみたがなかなか症状の改善が得られない、といった場合の最終的な治療法として手術療法があります

主な手術法として、軟部組織矯正術、中足骨骨切り術、基節骨骨切り術、関節破壊を認める症例には関節固定術や関節形成術などがありますが、すべての症例に用いることのできる単一の手術法はなく、個々の症例に応じて手術法を選択することになります。

手術の所要時間は、行われる術式や外反母趾の病態などにより異なりますが、およそ1~2時間くらいです。  続きを読む